「わざとじゃないから謝らなくていい」「悪いと思ってないのに謝るのはおかしい」…身近にそんな考え方の人がいて、困ってしまったことはありませんか? 謝ることって、そんなに難しいことなのでしょうか。
感動したりスカッとしたりするショートドラマを多数発表している「しまうま劇場」の『ごめんって言うだけじゃん!』は、そんな「謝ることができない人」をテーマにした作品です。
※この記事で紹介する動画の内容はフィクションです。
【ごめんって言うだけじゃん!】わざとじゃなければ悪くない?
「わざとじゃないし」謝らない夫の身勝手な理屈
リビングで、パパが柱に向かって顔を伏せていました。少し離れたところでは、娘の愛莉が今か今かと走る準備をしています。
「だるまさんが…」
パパが言葉を唱え始めると、愛莉が勢いよく走り出しました。しかし、ちょうど夕飯をテーブルに運んでいたママにぶつかってしまいます。
「熱っ!」
ママは転び、黄色いカーディガンに料理のシミがべったりとついてしまいました。
床に屈み込むママに、愛莉はすぐに「ママごめんなさい」と謝りました。ママは立ち上がると、パパの方をキッと睨みます。
「あなたも謝って」
しかし、パパは悪びれる様子もなくこう言いました。
「遊びの一環だから。わざとじゃないし」
「そういう問題じゃないでしょ。これ、お気に入りの服だったんだよ」
ママの訴えに対して、パパの口から出てきたのは信じられない言葉でした。
「後出しで言うの卑怯じゃない!?」
…卑怯? 転ばされた挙句、卑怯呼ばわりされるとは!あまりの物言いに、ママは言葉を失うしかありませんでした。
「愛莉わざとじゃないもん」夫の言葉が娘にまで伝染して…
「申し訳ありません!」
それから少し後のこと。玄関先でママが深く頭を下げていました。どうやら愛莉が、お友達のクレヨンを折ってしまったようです。ママ友は折れたクレヨンの入った箱を手に、怒りを隠せない様子。
「愛莉ちゃんに折られたって、うちの子泣いてたのよ!」
ママは愛莉の目の高さにしゃがみ込み、両腕を掴んで問いかけました。
「なんでそんなことしたの? 愛莉も謝りなさい!」
すると、愛莉の口から出てきたのは予想もしない言葉でした。
「あやまらない! だって愛莉わざとじゃないもん。パパもさっきそう言ってたじゃん」
ママは驚きと呆れが混じった表情で固まってしまいました。パパの言葉を、愛莉はしっかりと覚えていたのです。「わざとじゃなければ謝らなくていい」…その考え方が、そっくりそのまま娘に伝わってしまっていました。
子供は、親のことを本当によく見ています。良いことも悪いことも、まるでスポンジのように吸収してしまう。ママの胸に、静かな怒りがこみ上げてきました。
「だって、悪いって思ってないもん」夫の開き直りに呆れ果てる
その日の夜、キッチンでもひと騒動がありました。エプロン姿のママがシンクで手を洗っていると、トイレから出てきたパパがズボンのチャックを上げながらやってきて、「邪魔」と隣に割り込んできたのです。
「トイレの後、シンクで手洗わないでって言ったでしょ!」
ママは怒鳴りましたが、パパは動じません。
「今も彩子、手洗ってただろ」
「汚いから言ってるの! なんで素直に謝れないの?」
パパは平然と答えました。
「だって、悪いって思ってないもん」
その言葉を聞いた瞬間、ママの表情がすっと冷たくなりました。もう、この人に何を言っても無駄なのかもしれない…そんな諦めにも似た感情が、彼女の目に浮かんでいました。
「謝られなかったら嫌でしょ?」ママの静かな反撃
翌朝。スーツ姿のパパが、椅子の上に置いたカバンの中をガサガサと探っていました。
「俺の弁当は?」
キッチンのカウンター越しに、赤いセーターを着たママが無表情で立っています。
「ないよ。寝坊しちゃって」
そして、こう付け加えました。
「別に私、悪くないよね?」
パパは怒ってママに詰め寄ります。
「言い訳はいいから謝れよ!」
その言葉を待っていたかのように、ママはテーブルに両手をつき、パパを真っ直ぐ見据えて言いました。
「わかった? 謝られなかったら嫌でしょ?」
パパは一瞬、言葉に詰まります。自分がいつもママに対してやっていることを、そっくりそのまま返されたのです。
そのとき、愛莉がこちらに走ってきました。そしてまっすぐ立って、こう言ったのです。
「ママごめんなさい。愛莉、お友達に謝りに行く」
小さな体で、でもしっかりとした声で。きっと、パパとママのやり取りを見ていて思うところがあったのでしょう。
ママの表情がふっとほぐれます。しかし、すぐにパパの方に視線を戻し、きっぱりと言いました。
「あなたは? 謝れないなら出てってくれる?」
パパが気まずそうにうつむく中、ママはカウンターに持ってきた野菜を手に取りました。
「そもそも、なんであんたの弁当を…」
そして、野菜を次から次へとパパに向かって投げつけます。
「私がいつも作ってんのよ!」
突然の野菜攻撃に、パパはうめき声をあげました。
キャベツがパパの胸にクリーンヒット!苦悶の表情で前かがみになったパパは、ついに絞り出すように言いました。
「…すみませんでした!」
たかが「ごめんなさい」、されど「ごめんなさい」
視聴者からは「野菜を投げるな!」というツッコミが続出しつつも、「最後めっちゃスカッとする」「子供は親のことよく見てるよね」といったコメントが多数寄せられていました。
謝ることをかたくなに拒み続けたパパが、最後に折れたのはママの野菜攻撃だけではなかったはずです。自分から「お友達に謝りに行く」と言った愛莉の姿が、パパの胸にも何かを響かせたのではないでしょうか。
「ごめんなさい」のひと言は、思っているよりずっと大きな力を持っているのかもしれませんね。
※この記事で紹介する動画の内容はフィクションです。
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