7月に企業からの求人票が公開され、高校生の就職活動が本格始動した。8月30日には応募書類を提出しなければならず、短期決戦。職場見学や志望企業選びとスケジュールがめじろ押しとなる夏休みは正念場だ。専門家は「高校生にとって生まれて初めての一大決心となる。一人で悩むのは絶対に駄目。親や先生、支援機関などに相談を」と呼びかける。家族の関わりも重要とし、「一緒に企業選びをしたり、働くことについて話し合ったりして職業観を育んでほしい」と説いた。(デジタル編集部・照屋剛志)

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自己分析と企業研究を

「職場」は未知の世界→自分生かせるか■複数社見比べて

金城明子さん 県キャリアセンター長

 高校生の就職活動は、未成年者を守るため、スケジュールが定められているほか、最初に応募する企業の数が限られるなどルールが厳格。学校主導で進めることが多い。

 8月30日が締め切りの応募書類も学校で取りまとめるため、1~2週間早く提出する必要がある。7月の情報公開から2カ月以内で、志望企業を決めなければいけない。

自分キーワード

 県キャリアセンターの金城明子センター長は「大人たちが働く職場は、就活生にとって未知の世界。不安は大きいが、知ることで解消される」と説明する。

 知ることとは、自己分析と企業研究。自己分析では、自分の好きなこと、得意なこと、苦手なこと、大切なこと、続けてきたことなどを紙に書き出してみると、共通項が見えてくるという。

 こつこつと努力するタイプ、テスト前は徹夜も可能な短期決戦タイプ、物おじしない挑戦派、時間をきっちり守る堅実派などの「自分を表すキーワードを探せば、企業選びだけでなく、応募書類や面接でも表現しやすい」

働く姿イメージ

 企業研究で気を付けるのは「企業情報の丸暗記で安心しないこと」。テスト勉強ではなく、「この職場で、あなたの特長をどのように生かすかを考えるのが就活」と指摘する。

 この企業に勤めたら、どこで働き、誰に会い、何をしているのかを具体的にイメージすることが大切だ。「応募前の職場見学で、複数社を比べるのが効果的」とする。

 県内は就職から3年以内の早期離職率が全国平均を上回っており課題となっている。「自分が働く姿をしっかりイメージしてほしい」と話した。

就職講座に参加

 学校によっては、夏休みも就職講座を開いており、積極的な参加を促す。応募書類の作成、面接対策などに取り組むことは「テクニックを身に付けるだけでなく、希望企業や就活を知ることになり、不安の軽減にもなる」と強調した。

 高校生の就活は、県キャリアセンターでも支援している。

親は早くから関わって 納得いく選択へ

 県キャリアセンターの金城明子センター長は「高校生の就活には、保護者や家族のサポートが欠かせない」と強調する。早い段階から関わることで、「自己分析や企業選びといった就活を方向付ける重要な場面で、納得のいく選択ができる」とした。

 志望企業を選んだ後に、「聞いたことがない会社だけど、大丈夫なの?」と就活生を不安にさせてしまう保護者もいるという。

 金城さんは、親が不安になるのも理解できるとしつつ、「意思決定後にアドバイスをしても遅いことが多い。できるだけ早くから関わってほしい」とする。

 「小さい頃から弟や妹の世話をするのが好きだった」「知らない大人にも笑顔であいさつできるよね」などの振り返りは、自己分析に役立つ。

 「自分がなぜ仕事を続けているのか」「やりがいは何か」といった働く大人としてアドバイスもできるはず。自分の職場を見せたり、同僚に会わせたりといった「社会に触れる経験があれば、就活生は自分が働く姿をイメージしやすい」と述べた。